- 更年期の不眠は「これからの人生、本当にこのままでいいの?」という問いかけかも?
- 「もう女性としての価値がないの?」という感情が、不眠の大きな引き金になっている!?
- ホメオパシーは症状ではなく、その裏にある「燃え尽き」「焦り」「悲しみ」といった感情を癒す
- 不眠の引き金となるホットフラッシュへの有効性を示唆する科学的研究も存在する
- なぜ更年期のレメディは自己判断が危険なのか?ホメオパシーに「個別化」が必須の理由
クラシカルホメオパシーの専門家、世良純子です。
この記事では、更年期に多くの女性が悩まされる「不眠」のホメオパシー的原因と、ホメオパシーのレメディがどのように心と身体を癒す手助けとなるのか?徹底的に解説します。
あなたの更年期時期の不眠がどのタイプか?そして、レメディを選ぶ際に絶対に知っておくべき注意点についても、プロの視点からしっかりお伝えします。
「薬に頼らず、ぐっすり眠れる夜を取り戻したい」「この心身の不調を根本から改善したい」と願う方は、ぜひ最後まで読んでください。
先に結論をお伝えすると、「更年期の不眠を本気で改善したい」なら、あなたの心と身体を深く理解するプロに相談するのが、確実で安全な方法ですよ。
なぜ更年期に眠れない?原因5選

更年期の不眠は、単一の原因ではなく、女性ホルモンの減少をきっかけに起こる、心と身体の様々な変化が複雑に絡み合って起こります。
そこでこの章では、あなたの不眠の根本原因を理解するために、まずは一般的な不眠の原因を詳しく解説していきます。
- 原因1:ホットフラッシュや寝汗による中途覚醒
- 原因2:不安感による入眠困難
- 原因3:「思考の暴走」で脳が休まらないから
- 原因4:むずむず脚症候群や頻尿
ご自身の状態がどれに当てはまるか、チェックしながら読み進めてみてください。
4回の手術経験で西洋医学の限界を痛感。
虐待のトラウマとアトピーを克服した私がたどり着いた方法”ホメオパシー”
原因1:ホットフラッシュや寝汗による中途覚醒

夜中に突然、身体がカッと熱くなったり、大量に寝汗をかいて目が覚めるのがこのホットフラッシュによる中途覚醒タイプです。
これは、女性ホルモン(エストロゲン)の減少によって、体温を調節する自律神経が誤作動を起こすことが原因です。
「真冬なのに、上半身だけ汗だくで目が覚めてしまうんです」といったお悩みは、更年期女性から聞きます。
この急激な体感温度の変化と不快感が、深い眠りを妨げ、何度も目を覚まさせてしまう「中途覚醒」の大きな原因になります。
汗でパジャマやシーツがぐっしょりと濡れてしまい、その不快感で目が覚め、着替えざるを得なくなり睡眠が中断されてしまいます。
さらに、その後は汗が冷えることで身体が冷え、寒さで再び目が覚めてしまうという悪循環に陥ることも少なくありません。
これでは、心身が休まるはずもありませんよね。
原因2:不安感による入眠困難

「ベッドに入ると、理由もないのに胸がザワザワして不安になる」というのも、更年期によくある不眠の原因です。
ホルモンバランスの乱れは、精神を安定させる神経伝達物質(セロトニンなど)の働きにも影響を与えます。
そのため、日中は気丈に振る舞っていても、夜一人になると、漠然とした不安感や焦燥感に襲われ、心が高ぶって寝付けなくなってしまうのです。
これはあなたの心が弱いからではなく、ホルモンの変化による自然な反応なのです。
原因3:「思考の暴走」で脳が休まらないから

身体は疲れているのに、頭だけが冴えて眠れないのも、この時期の特徴です。
これも、精神を安定させる神経伝達物質の減少が関係しています。
仕事のこと、子供のこと、親のこと、そして自分自身の将来のこと…
時期的にも誰もが先行きを悩む頃、尚更考えたくなくても、次から次へと考えが頭を駆け巡り、脳が興奮状態になってしまいます。
この「疲れているのに眠れない(tired but wired)」状態は、まさに思考が暴走しているサイン。
脳が休息モードに入れず、入眠が困難になります。
原因4:むずむず脚症候群や頻尿

見過ごされがちですが、身体的な不快感も不眠の原因になります。
例えば、脚の内側がむずむずしたり、虫が這うように感じて「脚を動かしたくてたまらない」衝動にかられる「むずむず脚症候群」。
脳内のドーパミンという神経伝達物質は、筋肉の動きをコントロールしていますが、そのバランスが崩れると足に不快感やムズムズ感がでやすくなります。
結果、寝る前にじっとしていられなくなり、少し動かすと楽になります。
また、夜中に何度もトイレに起きてしまう「頻尿」も、睡眠を中断させる大きな原因です。
これらの不快感が、安らかな眠りを遠ざけてしまうのです。
これらは、鉄分不足やストレス、カフェイン摂取などが原因の場合もあります、食事を見直すのもおすすめです。
【視点転換】その不眠は「女性としての価値」をリニューアルするチャンスかも?

ここまで一般的な不眠の原因について触れてきましたが、ホメオパシーではさらに深い部分に切り込んで更年期障害の真因を探ります。
19年(2025年時点)も研鑽を積んできたホメオパスの私は、更年期を含むホルモン系の問題解決を得意としています。
更年期の時期はまさにその人の心の状態が色濃く症状となって反映される時期なのです。
この章では、その点についてさらに深く切り込んでいきたいと思います。
ホルモンだけではない、不眠の本当の原因
不眠の原因は、さまざまですが、更年期の時期の不眠の原因はホルモンバランスの乱れである可能性があります。
しかし、考えてみてください。同じようにホルモンが変化しても、ぐっすり眠れる人と、全く眠れない人がいるのはなぜでしょうか?
ホルモン「だけ」が原因なら、更年期の女性全員が不眠になってもおかしくありません。
でも、実際そうはなりません。
それは、ホルモンの変化という土台の上に「これまでの人生の歴史」が乗っかっているからです。
- 仕事のプレッシャー
- 夫婦関係の問題
- 人間関係の問題
- 子育てにおける問題
- 子育てから解放された結果出てきた問題
不眠は、あなたの身体が、これ以上見過ごすことのできない「心の不調和」を、睡眠という形で教えてくれているサインなのです。
「もう女じゃないの?」身体が代弁する心の叫び
更年期は、女性の身体が「産む性」から、次のステージへと移行する、自然で神聖なプロセスです。
しかし、私たちの社会では、若さや生殖能力が「女性の価値」であるかのような、無言のプレッシャーが存在します。
その中で、多くの女性が、無意識のうちに「自分はもう女性として価値がなくなったのではないか」という深い不安や焦り、そして若い世代への嫉妬といった感情を抱えてしまいます。
昼間は気丈に振る舞っていても、夜の静寂の中でその感情が暴れ出し、あなたの脳を無意識に覚醒させているのです。
更年期の時期の症状の激しさは、ホメオパシー的にみると、自分がいままで抑圧してきた強さに伴います。
特に、これまで「いい母親」でいるために、様々なことを犠牲にしてきた方ほど、この症状は強くなります。
不眠は、あなたの身体が代弁する、魂の叫びかもしれません。
より詳しくはこちらの無料メルマガでお伝えしています。ぜひ一度購読してみてください。
4回の手術経験で西洋医学の限界を痛感。
虐待のトラウマとアトピーを克服した私がたどり着いた方法”ホメオパシー”
【症状別】更年期の不眠によく使うレメディ

ホメオパシーは一人ひとりのユニークな症状の全体像に、最も共鳴するレメディを選びます。
ここでは、あなたの不眠のタイプに合わせて、プロのホメオパスが候補に挙げることが多い代表的なレメディを4種類ほどご紹介します。
- 熱くて目が覚める人のレメディ
- 不安や考え事で寝付けない人のレメディ
- 無気力で眠れない人のレメディ
- 悲しみで眠れない人のレメディ
ただし、これはあくまで、ホメオパシーの考え方を知るための一例でしかありません。
自己判断でレメディを選ぶことは、かえって心身のバランスを乱す危険があることを、どうか心に留めておいてください。

熱くて目が覚める人のレメディ
ホットフラッシュや寝汗で目が覚めるタイプの方には、身体の「熱」を調整するのを助けるレメディが考えられます。
例えば、更年期症状の代表的なレメディであるLachesis(ラケシス)は、特に睡眠後や朝に悪化するほてりに合います。
仕事でライバル心を強く感じたり、激しい性格の女性にもフィットしやすいでしょう。
これらのレメディは、単に熱を冷ますのではなく、熱を生み出している身体の根本的な不調和に働きかけます。

不安や考え事で寝付けない人のレメディ

不安や思考の暴走で眠れない方には、精神を穏やかにするのを助けるレメディが候補になります。
仕事のことで頭がグルグルして眠れない場合、Nux vomica(ナックスボミカ)があてはまります。
これは自分を犠牲にして過度に頑張る現代人に合います。
これらのレメディは、高ぶった神経を鎮め、脳を休息モードへと切り替えるサポートをします。
無気力で眠れない人のレメディ

心身ともに疲れ果て、「もう何もしたくない」という無気力感からくる不眠には、生命力そのものをサポートするレメディが考えられます。
代表的なのがSepia(セピア)です。家族や仕事のために燃え尽き、すべてに無関心になってしまった状態に合います。
これは特に最近めっきり性欲がなくなってきた、なんとなくイライラして言葉がきつくなり、愛情を感じなくなった場合に特に当てはまります。
また、気分が変わりやすく、涙もろい不眠にはPulsatilla(プルサティラ)が選ばれることもあります。
この先自分はどうなるんだろう・・・・、子供が自立し、夫との子育ても終わり、寂しさや孤独を感じている人に特にあてはまります。
これらのレメディは、下がってしまったエネルギーを補い、再び日々の生活に喜びを見出す手助けをします。
悲しみで眠れない人のレメディ
更年期は、親との別れや子供の独立など、喪失感を経験しやすい時期でもあります。
そうした深い悲しみや、過去の失望といった精神的なショックが原因で眠れない場合にはIgnatia(イグナシア)というレメディがしばしば選ばれます。
イグナシア アマラタイプの人は、感情のアップダウンが激しく、ため息をよくつき、矛盾した行動を取りがちです。
固く閉ざされた心の扉を優しく開き、悲しみを乗り越えるプロセスをサポートします。
頭痛と不眠で悩む人のレメディー
更年期のレメディーという限定的なものがあるわけではないのですが、ホルモン系に作用し、かつ不眠に効果のあるレメディーがあります。
Belladonna(ベラドンナ)一般的には高熱で使うレメディーですが、更年期時期の不眠にも効果があります。
また、このレメディーは更年期を超えて新たに生き直すときにも役立ちます。
ただし、繰り返しますが、自己判断でレメディを選ぶことは非常に危険です。必ずプロのホメオパスに相談して適切なレメディを処方してもらうようにしてください。
【体験談】不眠を乗り越え、自分らしさを取り戻した話

これは、クラシカルホメオパシーの専門家である私、世良のクライアント様の体験談です。
もともとは30代でおこしになりメンタル症状でお悩みだったのですが、それは解決し、40代で不眠に悩んでいました。
彼女は着々と好きな仕事につきがんばっていましたが、仕事や家庭とさまざまな責任をこなすうち、不眠になりました。
私は、彼女の不眠の症状だけでなく、その背景にある「感情の起伏」に深く共鳴するレメディを選びました。
コンサルテーションを重ねる中で、彼女は職場の若いスタッフへの嫉妬心と自分の仕事への情熱で働き方を悩んでいました。
しかし、同時に自分の中にあるもっとおおきな才能と可能性にも気づきつつあったのです。
彼女は今、穏やかな眠りを取り戻しただけでなく、嫉妬心もなくなり、以前よりも責任ある立場で生き生きと、自分の才能を発揮する人生を歩んでいます。
ホメオパシーは身体の症状を解決するだけではなく、その背景にある心の問題や
更年期の不眠とホメオパシー|科学的研究の現在地

ホメオパシーの有効性については、様々な議論がありますが、更年期の不眠に繋がる症状に対する、客観的なデータも存在します。
ホットフラッシュへの有効性を示唆する臨床試験
フランスで行われた、更年期のホットフラッシュに悩む女性108名を対象とした厳密な臨床試験があります。
この研究では、ラケシスなどを含むホメオパシーの複合薬が、プラセボ(偽薬)と比較して、ホットフラッシュの頻度と強さを、統計的に有意に低下させたことが報告されています。
これは、不眠の直接的な原因であるホットフラッシュに対し、ホメオパシーがプラセボ以上の効果を持つ可能性を示した、重要な研究です。
ホメオパシーが効く人・効かない人の違い
では、なぜホメオパシーが「効く人」と「効かない人」がいるのでしょうか?
その最大の理由は、選ばれたレメディが、その人の心身の全体像に、どれだけ深く共鳴しているかの違いにあります。
表面的な症状だけで選んだレメディは、根本原因に届かず、十分な効果を発揮できません。
ホメオパシーが本当に効果を発揮するのは、あなたのユニークな全体像にぴったりと合うレメディ(シミリマムと呼びます)が見つかった時なのです。
ところが、自分のことはなかなか客観的にみることはできませんし、自分の心の中にある問題を当てることは難しいです。
そして、その一本を見つけ出すのが、プロのホメオパスの仕事です。
プロのホメオパスはここを見る!レメディ選びの深層
根本改善の鍵となるたった1本の「シミリマム」のレメディを見つけ出すために、プロのホメオパスは想像以上に深いレベルであなたを理解しようとします。
ここでは、その流れを軽くお伝えしましょう。
時間帯や食べ物の好き嫌いが重要なヒントに

例えば、私はクライアント様にこんな質問をします。
「目が覚めるのは、何時ですか?」
「最近、食べたいものや食べなくなったものは?」
「寝る時の姿勢を教えて下さい」
目が覚める時間、何を食べたいか?どんな姿勢で眠っているか?
ホメオパシーでは、あなたにとっては一見無関係に思える、こうした無意識のサインこそが、あなたの心身の状態を正確に映し出し、最適なレメディへと導く、最も重要なヒントになるのです。
なぜ専門家による「個別化」が必須なのか?

更年期の不眠は、ホルモンの変化を土台に、その人の人生、性格、ストレスなどの環境要因が複雑に絡み合った、非常に「個人差がある」症状です。
だからこそ、Aさんに効いたレメディが、Bさんにも効くとは限りません。
また、更年期の時期はさまざまな症状を同時に抱えながら、かつ心にも問題を抱えている場合があります。
プロのホメオパスが最終的に目指すのは、あなたの心身の全体像に一致するレメディを見つけ出し、治癒に導くことです。
このシミリマムこそが、表面的な症状だけでなく、不調和の根本原因に働きかけ、深いレベルでの癒やしを促します。
あなたのための、オーダーメイドの解決策を見つけ出すこと。それが、ホメオパシーの「個別化」治療の神髄なのです。
更年期の不眠とホメオパシーに関するよくあるご質問

Q. 更年期の不眠は、いつまで続くのですか?
A. 個人差が非常に大きいですが、一般的には閉経前後の45歳から55歳頃に最も多く見られます。
ホルモンバランスが安定すれば、症状は自然と落ち着いていきます。
ホメオパシーは、その移行期間を穏やかに過ごすためのサポートをします。
Q. 誰でも更年期の時期になると不調になるのですか?
A. いいえ、真に健康であれば更年期障害はおきません
実際にホメオパスである私が見ているケースでも、30代からホメオパシーを受けている人は比較的更年期が短く、悪化もあまりないまま短期間で終わります。
ホメオパスである私自身も、ほんの短期間ホットフラッシュがありましたが、わずかなレメディーですぐ終わりました。
Q. 不眠の他に、どんな更年期症状にホメオパシーは使えますか?
A. 心でも身体でもあらゆる症状に使えます。
ホットフラッシュ、動悸、めまい、気分の落ち込み、イライラ、疲労感、鬱、不眠、関節痛など、更年期に伴うほとんど全ての心身の症状に対応可能です。
また、更年期に重なって更年期特有の症状とは全く無関係の身体や心の悩みがあっても、同時にケアできます。
ホメオパシーは、「更年期を治す」のではなく「あなたを治す」ものです。
ホメオパシーでは、個々の症状をバラバラに捉えず、全体としての一つの不調和と見てアプローチするからです。
Q. どのレメディを選べばいいか分かりません。
A. はい、正常な感覚であり、ご自身でレメディーを選ぶべきではありません。
更年期の症状は非常に複雑で、その人の体質や精神状態によって最適なレメディは全く異なります。
自己判断はかえって症状をこじらせる危険があるため、必ず専門のホメオパスにご相談ください。
通常レメディーをとりすぎて悪化するのに加え、本人のホルモン状態が変わる時期ですので、この時期に誤ったレメディーをとることは高いリスクが伴います。
Q. ホルモン補充療法(HRT)と併用できますか?
A. 併用は可能ですが、積極的にはおすすめしていません。
なにか病気があって投薬や治療を受けている場合はホメオパシーとの併用をおすすめしています。
しかし、更年期時期のホルモン補充療法は全ての方におすすめされるわけではなく、希望しない方もいます。
ケアによっては「乳がんリスクは療法の種類と期間により上がり得る」と明記している初見もありますので、医療機関にご相談し慎重に選んでください。
【参考文献・引用元】
- Bordet, M. F., et al. (2008). Treating hot flushes in menopausal women with homeopathic treatment–results of an observational study.
- Colau, J. C., et al. (2012). Efficacy of a non-hormonal treatment, BRN-01, on menopausal symptoms: a multicentric, randomized, double-blind, placebo-controlled trial. Drugs in R&D, 12(3), 107-119.
- chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.nice.org.uk/guidance/ng23/resources/table-1-combined-hrt-versus-no-hrt-effect-on-specific-health-outcomes-pdf-13553206381?utm_source=chatgpt.com

