レメディは抗生物質の代わりにならない?子供への副作用が不安なあなたにプロが徹底解説!

この記事のポイント
  • 【結論】抗生物質を避けたいあなたの直感は正しい。ただし、薬の全否定は危険
  • レメディは子供の感染症に有効で、EUの有機農業では公式に推奨されている
  • ホメオパシーにも得意な症状とニガテな症状がある
  • なぜか症状とは全く無関係のレメディが劇的に効く理由
  • レメディと抗生物質の使い分けを間違えると、子供の健康を危険に晒す可能性も

クラシカルホメオパシーの専門家 世良純子です。

この記事では、「レメディーで抗生物質の代用ができるの?」「抗生物質をとったらレメディーの効果がなくなるの?」という疑問。

多くの健康意識が高いエグゼクティブや、小さなお子さんをもつ母親が抱える切実な疑問について、プロのホメオパスが徹底的に解説していきます。

この記事を読めば、薬に頼り切らないための賢い選択肢と、子供や家族の健康を本当に守るための知識がわかります。

ホメオパス世良純子
ホメオパス世良純子

先に結論をお伝えすると、レメディを賢く使いたいなら、信頼できるプロに相談するのが一番安全で、確実ですよ。

目次

抗生物質への懸念とレメディへの期待

薬

結論からいうと、ホメオパシーで身体のケアは可能ですが、全てをホメオパシーに依存することなく、薬が必要な際は併用しながらケアをするめるのがおすすめです。

ホメオパシーを好む方はできれば抗生物質をはじめとする薬を多用したくない方が多いですが、全てのケアをホメオパシーで代用しようとするのは危険です。

レメディの効果は、世界保健機関(WHO)は、その2019年の報告書で、ホメオパシーが世界100の加盟国で実践されていることを認めています。

原文(p.47 図3.4の説明文)

“Homeopathy and traditional Chinese medicine came in next, each used by 100 Member States, while more than 90 Member States reported use of naturopathy, chiropractic, osteopathy and ayurvedic medicine, in that order.” Osteopathic International Alliance

日本語訳(参考)

「ホメオパシーと中医学(TCM)がこれに続き、いずれも100の加盟国で使用されていると報告された。さらに、90を超える加盟国が、ナチュロパシー、カイロプラクティック、オステオパシー、アーユルヴェーダの順に、これらの利用を報告した。」

WHO「Global Report on Traditional and Complementary Medicine 2019」

これは、ホメオパシーが世界的に認知された補完療法の一つであることを示す客観的な事実です。

この章では、抗生物質への懸念と、代替としてのレメディへの期待について、以下の2つの視点から掘り下げていきます。

  • 多くの健康意識が高いエグゼクティブや母親が抱える抗生物質の副作用への不安
  • 代替としてのレメディへの期待と科学的根拠

健康意識が高いエグゼクティブや、母親が抱える抗生物質の副作用への不安

多くの人が、抗生物質などの薬の副作用に強い不安を抱いています。

病院に行くたびに大量に出される薬「また抗生物質…本当にこのままで大丈夫?」と。

実際に、医師の近藤誠先生や厚生省も抗生物質や薬の乱用に警告を発しています。

抗生物質の問題はまず見さかいがないこと。
体内に侵入した有害細菌だけではなく、体を守るビフィズス菌などの善玉菌までコロスので、腸内細菌のバランスが乱れてよく下痢や腸炎を引き起こし、体の抵抗力も落ちます。

さらに「耐性菌」がどんどん生まれます。
抗生物質は「決められた時間に定量を飲んだり注射することで血中濃度を一定に保って、細菌を殺す」クスリですが、症状が治まると飲まなくなる人が大勢います。
すると本人が治ったつもりでも、体内には細菌の残党がウヨウヨいて、抗生物質にやられない抵抗力を備えた「耐性菌」に進化します。それを殺すために強力な抗生物質を使うと、さらにしぶとい耐性菌が生まれるわけです。

出展:クスリに殺されない47の心得
医師:近藤 誠

「外来患者… 急性気道感染症や急性下痢症では、外来診療において抗菌薬をはじめとする抗微生物薬が必要な状況は限定されている。本手引きの各論では … 日本において過剰な処方が指摘されている抗菌薬の種類 … 不必要に抗菌薬が処方されていることが多いと考えられる」

出展:抗微生物薬適正使用の手引き 第三版

だからこそ、「薬をとらずにケアできないの?」「薬を飲ませるたびに、子供が不調になっている気がする…」という、あなたの不安は決して気のせいではないのです。

私が受ける相談の中でも、このような切実な声は後を絶ちません。

代替としてのレメディへの期待と科学的根拠

子供とホメオパシーレメディー

抗生物質への不安が高まる中で、ホメオパシーのレメディは、自然で体に優しい選択肢として大きな期待が寄せられています。

海外の研究では、その有効性を示唆するデータも報告されています。

具体的には、以下の2つのような科学的な根拠が挙げられます。

  • 研究データ1:子供の感染症への効果
  • 研究データ2:EUの有機農業での公式推奨

研究データ1:子供の感染症への効果

子供の急性中耳炎に対し、レメディが有効な選択肢となりうることを示唆する、複数の研究結果があります。

実際に、アメリカ国立医学図書館のデータベース(PMC)に掲載された2012年のシステマティックレビューでは、小児の急性中耳炎に対するホメオパシー治療を検証しています。

このレビューでは、いくつかの研究において、ホメオパシー治療が症状の緩和や治療期間の短縮に有効であった可能性を報告しています。

また、ホメオパシー治療を受けた子供は、抗生物質を処方される割合が有意に低いという結果も示唆されました。

もちろん、ホメオパシーが万能というわけではなく、研究の数が限られているという課題も指摘されています。

しかし、不要な抗生物質の過度な使用を減らすための、一つの選択肢として、ホメオパシーが可能性を秘めています。

研究データ2:EUの有機農業での公式推奨

実は、ホメオパシーのレメディは、人間の医療だけでなく、動物の健康を守るためにも公式に推奨されています。

特に、食の安全に厳しいEU(欧州連合)の有機農業の規制。

有機農業に関するEU規則2018/848において、家畜の病気に対して、従来の医薬品よりもホメオパシー製剤の使用が優先されるよう、明記されているのです。

これは、抗生物質の乱用を防ぎ、薬剤が残留しない安全な食品を作るための、非常に進んだ取り組みです。

乳牛の乳房炎や子豚の下痢など、具体的な症状への有効性も研究で示されています。

公的な規制がレメディの使用を推奨しているという事実は、その安全性の高さと、持続可能な医療としての可能性を物語っています。

参考文献:https://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/?qid=1530178702491&uri=CELEX:32018R0848

レメディと抗生物質の使い分け|クラシカルホメオパスの判断基準

ホメオパシーレメディ

レメディが健康な状態を保つ有効な選択肢であることは、ご理解いただけたかと思います。

しかし、ホメオパシーのレメディーは抗生物質の代わりにはなりません。

しかし、「ホメオパシーなら何でも治る」と妄信し、必要な医療を拒否することは、非常に危険です。

そこでこの章では、以下について触れていきます。

  • ホメオパシーの特徴
  • ホメオパシーが苦手な症状
  • 【重要】抗生物質が必要なサイン

あなたとあなたの家族の健康を本当に守るためにも、この使い分けはしっかりと覚えておくと良いでしょう。

ホメオパシーの特徴、薬との違い

ホメオパシーレメディー

ホメオパシーはレメディーを摂るので薬のような作用があると誤解がされがちですが、薬とは根本的に違います。

ホメオパシーのレメディーは対象とレメディーが適合していれば作用するという特殊な効き方をするため、同じレメディーをとれば全員が同じ反応をするわけではありません。

例えば、風邪やインフルエンザによる急な発熱に、解熱剤のように同じレメディーで熱を下げることはできず、適合するレメディーが見つからない場合はホメオパシーのレメディーは効果をもたらしません。

そのため急を要する場合にレメディーを使用するのは危険を伴います。

ホメオパシーが苦手な症状

テスト結果がバツ・NG

日本ではホメオパシーは風邪やインフルエンザによる急な発熱、ケガによる痛みや炎症などに気軽にレメディーを使う方法がポピュラーです。

しかし、実際は急性症状があるときは、症状が少ない上に、あわてているため適合するレメディーを探し出すのは難しいのです。

1つ目のレメディーが効かない、2つ目も、3つ目も・・・そうやってバタバタしているうちに症状が進行して危険な状態になります

こんな経験はありませんか?

子供が高熱を出したときは、特定のレメディーで熱を下げることは比較的容易にできるのに、自分という大人が高熱を出したときにはホメオパシーの高熱レメディーで熱が下がらない。

これはプロとしてクラシカルホメオパシーを実践している私がよくいただくご質問です。

子供は大人より身体も心も健康で、慢性病を抱えていないし、メンタルに深い問題も抱えていませんので、シンプルなレメディーでも簡単に効果をもたらしやすいのです。

高熱でも身体に合ったレメディは、驚くほどの即効性を見せることがあります。

レメディーは確かに薬のように症状を抑え込むのではなく、体の治癒プロセスをスムーズに後押しします。

その結果、回復が早まり、症状がぶり返しにくいという特徴があります。

しかし、「身体にあったレメディー」を探し出すこと自体が難しいのです。

また、子供にレメディーを濫用することも、むしろ子供の身体は弱体化するので気をつけてください。

他にも、ホメオパシーが効かない症状はこちらで詳しく解説しています。

【重要】抗生物質が必要なサイン

片頭痛治療薬

基本的に病院から出た抗生物質や薬は摂るようにしましょう。

用心のために医師が抗生物質を出している場合は、担当医に相談すれば薬を減らしてくれる場合もあるので、医療機関に相談してください。

自然治癒力だけでは追いつかないほど、細菌の力が強い場合も有り、リスクを下げるために薬が出ているからです。

手術後や感染のリスクがあって摂る抗生物質

例えば、リンパがひどく腫れて膿んでいる時。

あるいは、子供の耳の炎症がひどい時。

理由はないけどなんとなく不安を感じる体調の時。

このような時は、ホメオパシーを試さずに医療機関に行ってください。

抗生物質を「悪魔の薬」と敵視するのではなく、時には命を救う助けになる、という冷静な視点を持つことが、あなたと家族を守ることに繋がります。

ホメオパス世良純子
ホメオパス世良純子

西洋医学=悪といった考え方がホメオパシーを怪しいものにしてしまっている側面があります

【体験談】私がレメディと抗生物質を使い分けた2つの実例

ここでは、クラシカルホメオパシーの専門家である私、世良がプロになった後で、レメディと抗生物質をどう使い分けたか?2つのリアルな体験談をお話しします。

実例1:歯科治療後の抜歯の痛みとレメディー

歯科治療

歯科で抜歯をしました、歯科医からは「痛み止め」と「抗生物質」が処方されました。

ホメオパシーのレメディー効果を阻害する代表的な要因のひとつに「歯科治療」があります。

その時、私は医師にこう伝えました。

「できれば、抗生物質も痛み止めも飲みたくないのですが…」と希望を伝えました。

幸い、その先生は理解のある方で、「薬は持っておいて、痛みや化膿が出たら飲む」という選択をさせてもらえました。

抜歯後2日たって微妙にピリピリした痛みが発生するようになりました。

そこで私は、神経損傷のレメディである「ヒペリカム」を使いました。

すると、痛みも腫れも全く出ず、結局、薬を一度も飲まずに済んだのです。

これは、医師と正しく交渉し、自分の体の状態を信じたからこそできた、賢い使い分けの一例です。

ホメオパス世良純子
ホメオパス世良純子

ただし、これは私がプロのホメオパスだからできたこと。自己判断でレメディを使うことは非常に危険なので注意が必要です。

実例2:歯科のアンチドート体験

これは私のクライアントの体験談。

重めのメンタルのケアをホメオパシーで行っていました。

彼女が歯科治療を受けて抗生物質が出て、彼女は薬をとりました。

その後、ガクッとメンタルがおちたのがはっきりわかったそうです。

これこそが、抗生物質によるレメディ効果の「アンチドート(打ち消し)」です。

アンチドートについて詳しくはこちらで解説しています。

仮にアンチドートしても問題はありません。

その後、再度レメディの摂り方を指示して、無事リカバリーできました。

とくに、クライアントさんで精神薬をずっと取っているとか、鬱状態が続いている方が改善しつつあるのにたまたま歯科治療で抗生物質を3日間とっているような場合、ガクッとホメオパシーしてケアした部分が悪かったときの状態に戻ることはあります。

が、いずれも抗生物質をとったからといって終わりではなくリカバリーはできますので、リスクを考えて医師と相談して自主的に薬を勝手にやめないでください。

なぜあなたのレメディは効かない?プロだけが知る本当の選び方

レメディが効かず不調な女性

過去にレメディが効かなかったことがあるなら、レメディの選び方が間違っているのかもしれません。

この章では、多くの人が知らない、そしてプロのホメオパスだけが実践している、レメディ選びの本当の秘訣をお伝えします。

症状に全く関係ないレメディが効く理由とは?

これは、この記事で最もお伝えしたい、プロだけが知っている秘密です。

実は、出ている症状に対して、症状に全くに関係がないレメディが、劇的に効くことがあるのです。

多くの人は、熱が出たら「熱のレメディ」を探します。

しかし、クラシカルホメオパシーのプロは、違う視点を持っています。

私たちは、その人の体質に合った「慢性のレメディ」を、まず第一に考えるのです。

インフルエンザで高熱が出た時も、その人にあっているレメディーをとれば、高熱に関係がないレメディーでも効果がある場合があるのです。

【危険】自己判断での高ポテンシーと複数使用

病院と薬薬局

この「慢性のレメディ」の視点がないまま、自己判断でレメディを使うことは、非常に危険です。

特に、2つの間違いを犯しがちです。

1つ目は、症状が激しいからと、安易に高いポテンシー(200C以上)のレメディを使うこと。

レメディが合っていなければ、症状を悪化させるだけです。

2つ目は、効かないからと、次から次へと違うレメディを試すこと。

これは、あなたの身体を混乱させ、問題をより複雑にする最悪の選択です。

レメディ選びは、それほど繊細で、専門的な知識を要するもの。

どうか、安易なセルフケアで、ご自身の治癒の可能性を潰さないでください。

あなたの“本当のレメディ”、知りたくありませんか?
プロの目で、あなたの体質に合ったレメディを見つけます。

Q&A.ホメオパシーと抗生物質に関するよくあるご質問

ここでは、クライアント様からよく寄せられる、レメディと抗生物質に関する質問にお答えします。

あなたの最後の疑問も、きっとここで解消されるはずです。

Q. 抗生物質を飲むとレメディの効果は消えるのですか?

A.いえ、人と場合によります。

抗生物質をとるとレメディーの効果が消えるに決まっていると思っている人が多いようですが、薬とをっても全くレメディーの効果が変わらない場合も多々あります。

「抗生物質を飲んだらおしまい」と絶望する必要は全くありませんので、安心してください。

もちろん長期にわたってホメオパシーと相性が良くない薬の使用によってホメオパシーのケアが効果を出しにくい状態になっている場合はもちろんあります。

その場合、本人が薬を減らしたい意向があるなら、医療機関と相談しながら了解をいただきつつ、ホメオパシーを併用して薬を減ら方法をとります。

Q. もうすぐ抗生物質を摂るので今摂っているレメディーを増やしていいですか?

A.いえやめてください、コレ最もよく頂くご質問ですが、歯科治療や抗生物質でレメディーがどの程度アンチドートされるかは、その時にならないと程度がわからないので、事前にレメディーを変えたり増やす必要はありません。

勝手にレメディーを増やすことでせっかく改善していて症状が悪化する場合もあるので絶対にやめてください。

Q. レメディは抗生物質の“毒出し”になりますか?

A.結論から言うと、少しニュアンスが違います。

レメディは、抗生物質という「物質」そのものを、体から排出するわけではありません。

そうではなく、抗生物質によって乱れてしまった、あなたの「体全体のバランス」を整える手助けをするのです。

例えば、腸内環境の乱れや、免疫力の低下といった、抗生物質が残した影響。

それに対して、あなたの自然治癒力が再び働き始めるよう、スイッチを入れるイメージです。

結果として、体がデトックスされ、バランスを取り戻していくのであって、特定の物質をターゲットにして出すわけではありません。

Q. 医師にレメディの話はどう伝えれば良い?

A.基本的には、「ホメオパシー」や「レメディ」という言葉を、使う必要はありません、あなたが薬をとりたいかどうか?の交渉をするだけです。

残念ながら、多くの医師はホメオパシーについて専門的な知識を持っていないか、最悪の印象を持っているに過ぎません。

病院に関係のない話は相手を混乱させ、関係性をこじらせてしまう可能性があります。

私が歯科医に相談したように、「できれば、薬はたくさん飲みたくないのですが」と、あなたの素直な意図を伝えるだけで十分です。

そして、「どんな状態になったら飲むべきですか?」と、医師の専門的なアドバイスを求めましょう。

大切なのは、対立ではなく、対話です。

医師と信頼関係を築き、正々堂々と交渉することが、あなたにとって最善の選択肢を引き出す鍵になります。

【参考文献・引用元】

  • 近藤誠『クスリに殺されない47の心得』[1]
  • 厚生労働省『抗微生物薬適正使用の手引き 第三版』[2]
  • Sinha MN, Siddiqui VA, et al. Homeopathic treatment of acute otitis media in children: a systematic review of randomized controlled trials. J Altern Complement Med. 2012.
  • WHO global report on traditional and complementary medicine 2019. Geneva: World Health Organization; 2019.[4][5][6]
  • Hahnemann, S. Organon of the Medical Art.[7]
  • Homeopathic Medications as Clinical Alternatives for Symptomatic Care of Acute Otitis Media and Upper Respiratory Infections in Children
  • Regulation (EU) 2018/848 of the European Parliament and of the Council of 30 May 2018 on organic production and labelling of organic products and repealing Council Regulation (EC) No 834/2007[8]
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